遊び!! ×つくる!!×考えたこと

さて、室外の遊具の設計を身近に見る機会に恵まれつつ、考えることは、複合遊具というのは、子ども達にとっては「おうち」のようなものになりうるのだなと、いうことである。スロープやネット等、大きく体を動かす遊具にどうしても目が奪われがちなのだが、複合遊具を細かく見ていくと、床下や頂上部等には、子ども達が隠れて遊べるようになっている場所も多い。

 

自分が子どもだった時の事を考えても、四六時中木登りや高所から飛び降りる等のアクティブな遊びばかりをしていた訳ではなく、登った木の上で綺麗な実を摘んだり腰掛けたりしていた。小学校低学年の時には秘密基地づくりに夢中になった想い出もある。複合遊具の床下になっている場所での「おままごと」は、程よく仄暗く秘密感もあり楽しいのではないかなと思った。

 

しかしここで、はっと気づくのだが、既存の大人の枠組みで遊びを考えてはいけないとも思った。遊具は家に似ているな→家のようなお城のような遊具をつくる。多くの子どもたちは、そこで体を動かし、ごっこ遊びをして「社会的に」成長するのかもしれない。

 

でも、子ども達がとても創造的に見えるのは、私たちの既存の知識や常識をまだ知らず、判断の枠組みが本能や感情に則しているからだろう。子ども達の遊びを見る、その中かから、知らずに自分が見落としたり、忘れたりしているものが見えてくるようになれれば、それが一番よいと思う。