メルケル首相

 このブログでも他の場所でも何度か取り上げてきた独メルケル首相が秋に引退。ドイツの与党CDU・CSUは次の次の首相候補にCDUのアルミン・ラシェット党首を選んだ。

 

 メルケルの長期政権は物理学者としての的確な判断力と強靭な意志によって支えられた善政だったと思う。東西ドイツの統一への大混乱の中、「おじょうちゃん」と揶揄されながら、それでも自らの信念を確実に通していくしなやかさが的確な政策を生み出していったと思う。バイオグラフィーを読みたいと思って読んだ稀な政治家だった。特に環境面や移民受け入れの方向性の正確さには頭が下がる。ドイツに行ったままになっている友人は良い時代にドイツに定着したと思う。羨ましくもある。

 

 時々メルケルとマリアテレジアを類比して考えてしまうことがある。マリアテレジアの娘たちは歴史の大渦の中で翻弄されもしたが、歴史から学び、理性と知性の欧州をさらに見せつけてほしいと、一アジア人の私は思う。バイオグラフィーを再読したいと思う。

 

www.nikkei.com

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