「素早く行動し...」の転換

 今日のオピニオン掲載記事はなかなか考える側面が多かった。長くテック業界を支配してきた「素早く行動し、物事を破壊せよ」という考え方だったが、それに転換が求められている。別に新しい考え方というわけではなく、ここ10年ほどの必読書となっている『イノベーションのジレンマ』などは、こういった問題を丁寧に扱っていたと記憶している。

 

梅津光弘教授は「社会へのインパクト、悪用による弊害を開発の段階から考え、どう普及させるか、あるいは普及させないかを判断する。それが本当の倫理」と訴える。こういう姿勢が産業界は足りず、品質や性能にばかり気を取られているとみる。

 

深く落とし込み、ものごとを考えていると動けなくなる。その警鐘として「素早く行動し、物事を破壊せよ」があった。単純に次のフェーズに入っていると捉えて切り替えていく。発想の転換、複眼的視点が必要なのはいつもかわらない。

 

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