設備投資増

 「日本経済新聞社がまとめた2021年度の設備投資動向調査で、全産業の計画額は前年度実績比10.8%増える見通しだ。2年ぶりに増加に転じ」た。

 

 コロナワクチン接種の増加が社会全体に希望的観測を広げているのは、こういった事象から明確に分かる。無味乾燥な数字やチャートで前兆が表れ、それは人々の体感と連動している。よく「肌で現状が分かる」といった表現が使われるが、それはあながち嘘とは限らない。あくまでも人の判断があり、それがある程度の総意となってくると、明確に数字に変化が生じる。日本の場合は、長く製造業の設備投資が景気指標のサインとされてきた経緯があるため、こういった記事が前景に押し出されてくることになる。

 

 全体の活性化や希望的観測は重要だ。しかしそれを追いかけるようでは現状認識を誤る。「状況」を深くえぐり、動的要素となるコアを理解する。自分の頭で徹底的に考えて行動に繋げていくことからしか、いつでも道は開けないと改めて姿勢を正すことから一週間を始めていこう。

 

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